ひとむかし前のような食べられない”まずい”お米は少なくなってきましたよね。
最近では、「ゆめぴりか」、「つや姫」、「龍の瞳」など高級で美味しいお米が出回ってきていますよね。
美味しいお米で、なおかつ珍しい特性を持ったミルキークイーンはご存知でしょうか?
- もちもちとした食感で粘りが強い
- 冷めても硬くなりにくく、美味しいお米
- 白米は乳白色で、餅米のような色合い
この記事では、ミルキークイーンの特徴、味、”まずく”なる理由、保存方法、炊き方など幅広く解説しますね。
最後まで読んでもらえると、ミルキークイーンが食べたくなると思いますよ。
”ミルキークイーン”とは
ミルキークイーンの特徴は?
ミルキークイーンは、コシヒカリにMNU処理(薬剤処理)をし突然変異を人工的に引き起こして誕生させたお米!
農研センターで育種され、1995年に「ミルキークイーン」として品種登録されました。
ミルキークイーンの粒の大きさは、コシヒカリとほとんど変わりません。
ただ「コシヒカリ」や「あきたこまち」の一般のお米のような透明な色合いではなく、乳白色をしています。
ミルキークイーンの生産量は横ばい
1995年から生産量は増え、東北から九州まで35府県で栽培されています。
最近では、生産量も横ばいで数量も安定しています。
- 平成28年:22,007kg
- 平成29年:21,954kg
- 平成30年:19,058kg
- 令和1年 :19,542kg
- 令和2年 :22,517kg
*令和2年産は速報値です。
出典元:米穀の農産物検査結果
お米の作付け面積が年々減少していきますので、今後はそれに伴いミルキークイーンの作付け面積も少なくなって行くと予想されます。
もっちもちのお米!
ミルキークイーンは低アミロース米で、もちのように粘りの強いお米です。
ミルキークイーンは、コシヒカリよりも粘りが強く柔らかいお米です。
ミルキークイーンが人気の理由
ミルキークイーンは、リピート買いされるお客さんが多いのが特徴です。
一度食べたらミルキークイーンから戻れないと言われる方も多く、人気のお米です。
もちもちとした食感
ミルキークイーンは前述の通り”もちもち”としたお米です。
日本でコシヒカリが普及した理由のひとつに、粘りが強いことが挙げられます。
コシヒカリは60年以上前に誕生したお米にも関わらず、いまだに日本一生産量の多いお米です。
それだけ”もちっ”としたお米の食感が日本人が好きなんだと思います。
ミルキークイーンはコシヒカリよりもさらに”もちっ”と感を増したお米ですので、ファンが多いのだと考えられます。
【実食】ミルキークイーンの味
ミルキークイーンを購入して実際に食べてみました。
個人的な感想も含めて、ミルキークイーンの味をレポしますね。
ツヤがあり見た目も良好
ミルキークイーンは炊き立てがとても綺麗です。
一粒一粒コメが立っており、しゃもじを入れると「スッと」入ります。
ご飯をほぐすと餅米に似た香りが鼻腔を刺激します。
ミルキークイーンは適量の水で炊飯すると、ご飯がベタつかず、団子にもならず炊き上がります。
コシヒカリよりも粘りが強い
実際にひと口食べてみると、、、
前述の通り粘りが強くて、ご飯特有の甘みが強く、箸がどんどん進みます。
コストコで購入した「七味なめ茸(久世福)」との相性も抜群!
これだけでご飯2杯、食べられるほどです。
冷めても美味しいご飯!
ミルキークイーンは冷めても、もちもち感があり硬くなりにくいです。
お弁当のご飯としても相性が良く、ベタつかないのもいいですよね。
業務用米としても適用性が高く、冷凍メーカーの冷凍米飯や、スーパーのお弁当・おにぎりにも使われています。
グルメ雑誌のDancyuで「おにぎりに合うお米」にも選ばれています。
ミルキークイーンが”まずく”なる理由
ミルキークイーンは美味しいのですが、たまにベタついたりします。
そこで、旦那(前職:米屋)になぜベタつくのか?さらに”まずく”なる理由を教えてもらいました。
【まずくなる理由①】炊飯の水が多い
お米や水の重量を計量計(スケール)で測らずに、炊飯釜のメモリで水の量を調整すると”まずく”なることがあります。
ミルキークイーンはもともと柔らかいお米です。
水を多く入れすぎてしまうと、他のお米よりも柔らかくなりやすいです。
特に炊飯釜のメモリは真横から見えないので、炊飯するごとに水の量が変わってしまいます。
*美味しいお米の炊き方は、後ほど解説します。
【まずくなる理由②】お米の保管場所が悪い
お米の保管場所が悪いと、ミルキークイーンの味が一気に劣化します。
特に6~9月の保存には注意が必要です。
室内温度が高くなるとお米の酸化スピードも上がり、味が落ちてしまいます。
暑い時期は、出来るだけ冷蔵庫で保存がオススメですよ。
ミルキークイーンの価格帯
お米の価格って気になりますよね。
ミルキークイーンは「ゆめぴりか」、「つや姫」と同じような高級な価格帯になります。
スーパーの価格
ミルキークイーンの価格帯は次の通りです。
- 1kgあたり:400〜500円前後
お米の価格にも影響しますが、価格は5kgで2,000〜2,500円前後です。
コシヒカリ、あきたこまちに比べると、珍しい品種ですので、スーパーで特売商品にもなりにくいです。
ミルキークイーンを取り扱っているスーパーは一部です。
取り扱っていないスーパーもありますので、購入される際にはお店で確認して下さいね。
大手スーパーのイオンでは取り扱いがあります。
ネット販売
ミルキークイーンを確実に購入されたい方は、インターネットで購入がオススメです。
取り扱い店舗も多いので、口コミ評価の高いお店を選ぶのもありですよね。
価格は送料込み10kgで5,000円前後で販売されています。
興味がある方は、覗いてみてはいかがでしょうか?
ふるさと納税もお得
”ミルキークイーン”は価格的に高い、しかし一度は食べてみたい!と思われている方は、ふるさと納税を活用されてみてはいかがでしょうか?
楽天市場でも”ミルキークイーン”の返礼品が登場しています。
実質2,000円で”ミルキークイーン”が食べられますので、試しに購入されてみてはいかがでしょうか?
ミルキークイーンの保存方法
”ミルキークイーンの白米(生米)、炊飯後(ごはん)の保存方法を紹介します。
【白米】常温保存
購入した米袋の保存で、基本的には問題ありません。
ただし水濡れなどには注意して保存してくださいね。
もし米袋に水がかかってしまうと、綺麗に水分を拭き取っても米袋の中に水分が入る可能性あります。
米袋の側面には小さな穴が空いています。そこから水が侵入して、袋の中へ入ってしまい、カビの原因になります。
【白米】冷蔵保存
私が最もオススメする保存方法は、冷蔵保存です。
お米を購入したら、空のペットボトル(綺麗に洗って乾燥させた)にお米を入れて蓋をして、冷蔵庫で保存します。
10以下では、基本的に虫は発生しません。
【白米】NGな保存方法
基本的にNGの保存方法は次の通りです。
- キッチンの流し台の下で保存 → 水濡れ
- 米袋のまま冷蔵庫で保存 → 水濡れ
- 米びつでの保存 → 虫の発生
意外なNG保存もあると思いますが、基本的に上記保存はオススメしません。
理由を知りたい方は、こちらの記事から
『コメ』のNG保存方法。おすすめの保存方法も解説!【炊飯米】冷蔵保存
炊飯したご飯を保存するときには、次のことに気をつけてくださいね。
- ご飯を乾燥させない
冷蔵庫保存は、ラップで包んんであら熱が取れてから、冷蔵庫に入れてください。
食べるときは、ラップごとレンジで温めてもOKです。
冷蔵保存は2日間で食べ切るのをオススメしますよ。
【炊飯米】冷凍保存
次の冷凍保存の方法を紹介しますね。
冷凍保存で準備するのは次の2つです。
- ラップ
- チャック付きの保存袋
次に手順を解説しますね。
- 炊飯した”ミルキークイーン”を1食分を計ります。
- ラップにのせて1を包みます。
- チャック付きの保存袋に2を入れて、冷凍庫で保存し完成!
食べるときは、自然解凍しレンジで温めると”ミルキークイーン”が美味しく食べられますよ。
保存期間は「2〜3週間」を目安に食べきられるのをオススメします。
とても簡単にできますので、ぜひお試しくださいね。
”ミルキークイーン”が美味しく食べられなくなります。
ミルキークイーンの炊き方(炊飯方法)
普通精米
お米と計量器(スケール)を準備してくださいね。
- スケールに炊飯釜を乗せて重量を「0」に合わせます。
- お米を入れます。(例、600g計量します。)
- 水を入れて優しくお米を研ぎ、水を捨てます。これを5回繰り返します。
- スケールに3を乗せて、米に対して1.4倍の水を入れます。(例、1,440g 米:600g 水:840g)
- 1時間以上、浸水(水にお米を漬けること)をして炊飯をして完成!
*ポイント:お米と水の比率は1:1.4(この比率は炊飯器により若干前後します。お好みに合わせて、調整してくださいね。)
スケールで重量を測るのは煩わしいのですが、これをするだけで、お米の食感、味が毎回同じになります。
機会があればお試しくださいね。
無洗米
無洗米はお米を研がずに、水を入れるだけでOKです。
- スケールに炊飯釜を乗せて重量を「0」に合わせます。
- お米を入れます。(例、600g計量します。)
- スケールに3を乗せて、米に対して1.43倍の水を入れます。(例、1,458g 米:600g 水:858g)
- 1時間以上、浸水(水にお米を漬けること)をして炊飯をして完成!
*無洗米は、普通精米の比べると若干水を増やすのがポイントです。
普通精米に比べて無洗米は、手軽に計量できます。
まとめ
今回はミルキークイーンをご紹介しました。
- もちもちとした食感で粘りが強い
- 冷めても硬くなりにくく、美味しいお米
- 白米は乳白色で、餅米のような色合い
ミルキークイーンは35府県で栽培されている銘柄ですが、生産量は年間2万トンと、全体の0.3%ほどです。
もちもちとした食感で、一度食べたらクセになってリピートされる方も多いです。
機会があれば購入されてみてはいかがでしょうか?